この記事では、「兼業主夫」ともいうべき自分が、ある日、思っていたよりも自分が「主婦」だったことに気づいた日のできごとについて紹介しています。
兼業主夫?になった経緯
わたしがフリーの翻訳者になってから6年が過ぎました。
その前は、とある会社に勤めるサラリーマンだったのですが、「こんな働き方はどう考えても自分の人生ではない!」という思いが強くなり、上の子が小学校にあがるタイミングで転職&引っ越しをして、おおきく人生の舵をきりました。
いざ、翻訳の仕事を始めてみると、わたしはほとんど1日中家にいるし、妻はフルタイムで働いている、ということでわたしが家事をすることが増えました。
朝食も夕食も料理は基本的にわたしがします。
そのあとかたづけもわたしの担当です。
夕方が近づくと、子どもたちの帰りを待ちながら、洗濯物を取り込んでたたみ、お風呂の準備をして、夕食の準備に取り掛かります。
その合い間には、こどもの話しを聞いたり、宿題のチェックをしたり、宿題の他に家ですることにしている勉強(我が家では「いえべん」と呼んでいる)を手伝ったりします。
ゴミ出しもわたしの担当です。
こうして見ると、わたしは世間的に見ると割と家事をやっている方ではないかと思います。
それでも、わたしは自分のことを「主夫」とは思っていません。
なぜなら、ひとつには翻訳の仕事をしているからです。
わたしが自分のことを主夫とは思わないもうひとつの大きな理由は、妻はわたし以上に家事をやってくれているからです。
妻は掃除・洗濯関係はすべてやってくれます。
学校関係のこまかな連絡や、学校に持っていくものの準備も完璧です。
その他のわたしがなかなか気づかないところも彼女は気づきます。
傘は使った翌日には干す、午後から太陽が出たちょっとした合い間に布団を干す、などです。
妻がいなければ、家のなかのことがうまく回らないのは明白です。
あえて言うなら、兼業主夫と兼業主婦が一人づついるという感じです。
世の中の主婦ってこんな気持ち?
ある人が言っていましたが、子どもたちの「3大ないない」があるそうです。
「やる気がない」
「勉強しない」
「言うこときかない」
の3つです。
それも分かりますが、世の中のお母さんたちの口癖にも「3大ないない」があるんじゃないかと思うときがあります。
「片付けができてない!」
「宿題が終わってない!」
「何度も言わせない!」
そんなある日、妻は仕事から帰るとすぐに子どもたちに注意をし始めました。
わたしはそれを聞いてとてもストレスを感じたのです。
最初は、こどもが注意されることで、自分がなぜこんなにイライラしているのか分かりませんでした。
しかし、よく自分の気持ちを考えてみると、「自分が責められているような気がしている」ことに気づきました。
「妻が帰ってくるまでに、子どもたちがすべきことを終わった状態にしておくべきなのにできていない!」
「家にいるオレの責任だ!」
「主夫失格だ!」
みたいに感じていたのです。
そこで思いました。
「世の中のお母さんたちも、こんな風に感じるのかなぁ」と。
子育ては、うまくいかないことばかりです。
それを自分が責められているような気になるとしたら、それはとてもつらいはずです。
もちろん、実際には子育てがわたしひとりの責任という訳ではありません。
わたしが普段家にいるので、妙な責任感で「子どもたちにちゃんとさせるのはオレの責任だ」と勝手に思っていただけです。
ただ、なんとなく自分が「主婦っぽい気持ち」になってるなと感じました。
子育てはだれの責任?
女性の場合は、また少し話しが違うかもしれません。
まだまだ「子育ては女性の責任だ」という考えは残っているようです。
だとすると、世の中のお母さんたちは、わたしよりももっと子育てに責任を感じているはずです。
いや、わたしだって子育てに責任を感じてないはずはないのです!
ただ、それは「~してやるべきだ」とか、「~してやりたい」という気持ちです。
女性の場合、「~しなければならない(周りからそう期待されている)」という気持ちが強いケースが多いのかもしれません。
子育ては、父親・母親の両方の仕事です。
しかも、楽しい仕事です(そうじゃないときもあります)。
身内も子育ての参加者です。
もっと言えば、社会自体も子育ての関係者であるはずです。
自分の大人になるまでのことを考えてみても、家族以外のいろいろな人との関わりのなかで成長してきたはずです。
だとすれば、仮に自分の子育てが終了しても、他人のこどもの成長に無関係ではいれないはずです。
なんか社会派っぽくなりましたが。
子どもたちの家事担当
最近では、子どもたちが家事を手伝ってくれるようになりました。
兄は、洗濯物の取り込み&たたみ、
弟は、お風呂の掃除&お湯はり、
をやってくれているので、ずいぶん助かっています。
我が家の家事の基本的なルールは、
「お手伝いではなく、担当」ということです。
料理をしたら、片付けまでやる。
お風呂洗いなら、洗剤の在庫管理までやる。
洗濯物たたみなら、折れた洗濯ばさみの管理までやる。
こういう考えは、社会に出てからも役立つのではないかと考えています。