microshovelです。この記事では、英文読解力をレベルアップさせるのに役立つ本3冊を紹介します。
想定する対象者は以下のとおりです。
- 英語の各種試験で中級から上級を目指す人
- 英語の本や雑誌、ウェブサイトなどはなんとなく読めるけど、すっきりと読めた気にならない人
- 翻訳者を目指す人
なぜ読解力か?
会話力やコミュニケーション能力が重要だと言われるこの時代になぜ読解力?と思う人もいるかもしれません。
しかし、「読む力」の重要性はますます高まっていると思います。
仕事で英文の資料を読まなければならないサラリーマン。
趣味などで海外のサイトを読みたい人。
各種試験でも読解問題はほとんどの場合高く配点されています。つまり、読解問題で成績が良ければ大量得点が狙えます。
「なんとなく読める」の状態の人も多いかもしれませんが、なんとなくで読んでいると、いつまで経ってもなんとなくのままです。
自信と根拠を持って「英文が読める!」というためには、一度は集中的な読解力のトレーニングが必要です。
『英語リーディングの秘密』薬袋善郎 著
1冊目は、『英語リーディングの秘密』薬袋善郎著(研究社出版)です。
わたしがこの本を読んだのは、大学2年生の頃だったと思います。
大学に入学したわたしは、当時の英語好きの定番だったTIME誌を定期購読しました。
ところが、これが読めない…まったくと言ってよいほど読めないのです。
原因のひとつは語彙力の不足だと思って、語彙力の訓練もしました。
それはそれで効果があったのですが、文中に出てくる単語が分かっても読めないことが多かったのです。
そんなときに出会ったこの本は、正にTIME誌やNewsweek誌の英文を題材にして、どうすればすっきりと読めるのかを解説した本でした。
主に文法や構文の観点から解説した本ですが、学校で習った文法とは違い、英文を読むための実践的な文法なので、とても役立ちました。
パート2には実践問題として15の短文が出てきますが、これがパズルみたいで面白い。
一人でじっくり考えても意味がはっきりしないのに、解説を読むと目の前がサーッと晴れるように理解できました。
ただし、この本には文法用語がばんばん出てきます。文法用語に抵抗がある人には向かないかもしれません。わたしも当時、文法用語がよく分かっていなかったのでその点は苦労しました。
『「読む」ための英文法』田上芳彦 著
2冊目は、『「読む」ための英文法』田上芳彦著(駿台文庫)です。
2015年に出版された比較的新しい本です。わたしも最近読みました。
1冊目の説明のなかで、「英文を読むための実践的な文法」と言いましたが、この本は正に「読むための文法」です。
とくかく痒い所に手が届くと言おうか、英文を読んでいると気になるけど、文法書でどう調べたら良いかよくわからないような例が挙げられています。絶妙です。
しかも受験用の参考書なので安い。これで1,000円です。
これは買いですね。
『英文読解術』安西徹雄 著
3冊目は、『英文読解術』安西徹雄著(ちくま学芸文庫)です。
翻訳の勉強のためのおすすめ本で紹介した『英文翻訳術』の安西徹雄氏による著作です。
『英文翻訳術』の安西さんが書いた『英文読解術』!
安西さん好きのわたしならタイトル買いですね。
内容は、シドニー・ハリス、ラッセル・ベイカー、ボブ・グリーンという往年のアメリカのコラムニストが書いたコラムを題材にしています。
単に文の構成を解説するだけではなく、文の流れをつかむことや、筆者の意図ということにまで話しは進んでいきます。
単なる英文法や英文解釈を超えた1冊です。
以上、英文読解力のレベルアップにおすすめの3冊を紹介しました。
参考になれば幸いです。